青島(あおしま)
愛媛県伊予市双海から大洲市長浜町にかけて
伊予灘の海を眺めながら夕焼け小焼けラインを走っていると、
キラキラした水平線にポツンと浮かぶ青島が見えます。
長浜港から北に13.5㎞、伊予灘のほぼ中央にポツンと浮かぶ周囲4.2㎞の小さな島。
坂本龍馬が脱藩の際に長浜港から出航し、青島に泊った記録があります。
人口9人の島に猫200匹以上の猫!!!
「猫の島」として、観光に訪れる人が増えています。
長浜港はJR伊予長浜駅から300メートルほど。
車で行く場合は国道378号線沿いに駐車場があります。
乗船口は少し離れた場所にあるので、案内板に従ってくださいね。
生活航路なので、乗船できる定員はそんなに多くありません。
青島に宿泊施設はないので、帰りの船に乗れる人数しか乗船できませんのでご注意を!
海がシケると欠航になります。冬は欠航することが多いみたいです。
島に住む方々に迷惑にならないように、くれぐれも気を付けましょう~!
猫の島に上陸!
到着した桟橋から、猫たちのお出迎え。
いっぱいおります。。。
他のお客さんの迷惑になりますので、桟橋では立ち止まらないように!!
猫のエサをやる場所も決められていますので、
そこ以外ではエサをやらないようにしましょう!!
上陸してすぐの港でエサをあげるのはNGですよ~!
待合所にトイレはありますが、
お店も自動販売機もありませんので、各自用意、ゴミも必ず持ち帰りましょう!
待合室には猫のエサ入れがあります。
猫に会いに来た人は、余ったエサをここに入れてくださいね。
まずは猫見学。
実は筆者は猫アレルギー。
夕方までの丸一日を、猫の島でどうやって過ごせばよいのか、
地図を眺めながら思案する。。。
まずは、昔ながらの港の風景に感動しながら、
ブルーラインに沿って、猫のエサ場へ向ってみよう。
おおーー、すごい猫たち。
そして猫好きな人たち。
猫に囲まれて幸せそう。。。
本格的なカメラを持ってきて撮影をする人も。。。
エサ場には立派な石碑がありました。
300年前に兵庫県赤穂から移り住んできた人たちが、青島の定住の起源なんだって。
氏神さまの青島神社をのぞむ猫広場(猫のエサ場)で、
島に移り住んだ赤穂の人々は、朝まで踊りあかして故郷を偲んでいたそうな。
そんな「青島の盆踊り」は、県指定無形文化財になっていて、
高齢化により開催が見送られる年もあるけど、
8月のお盆には多くの島出身者が帰省し、継承への取り組みが行われているようです。
そんなことは全く気にも留めず、猫たちは悠々と暮らしており。。。
島民による「青島猫を見守る会」(会員数3名)の方が猫たちのお世話をされているようですが
青島の人口は9人(2018年10.月現在)、平均年齢も75歳以上と高いため、
将来的な世話が難しくなることを理由に、
ちょうど島を訪れる数週間前の10月初旬、
公益財団法人どうぶつ基金により、約200匹の猫たちにいっせいに不妊去勢手術を行ったところでした。
島の猫たちの耳に切り込みが入っているのは手術済みのしるし。
集落には廃屋も目立ちます。
かつては昭和30年ごろには800人を超える人が住んでいたようですが、
今は9人。
高齢化も進んでいて、このままいけば島に人がいなくなる日もいつかやってくる。
そんな島の将来を見越しての対策を、こんな小さな島で行われていることに驚きました。
島散策~♪
何より感動だったのは、
いまどき見ることのできない昔ながらの漁村風景。
石垣の防波堤や雁木が、ほぼ完全な状態で残っている~~~。。。
好漁場として賑わった島の景色を思い浮かべながら、
島散策に出かけます。
集落のはずれの海沿いの小道を進むと
島の方が、船待ちの方のために休憩所を営まれていました。
朝到着の人にはうれしいサービスです!
小道の先には、人の手がほぼ手付かずの磯の風景
ただ海があって空がある、
それだけで本当に贅沢な時間です。
青島神社の裏手にある小高い山を上がり、
小学校跡に行ってみました。
青島では昭和43年に中学校が、
昭和52年に小学校が閉校になりましたが、
昭和30年くらいには800人を超える人口があり、
漁業の島として発展しました。
造船所などもあったそうです。
集落のはずれの家を改修されていた男性が、
そんな話をしてくれました。
かつて、年頃の島の青年たちは
「青島青年団」といって、共同生活をしていたそうです。
みかん畑を越えて、弁天崎を目指すと、
「青島青年の碑」が建っている広場に出ました。
この碑は、大正時代に漂流船を助けようとして殉死した
青島青年団員を供養するものだそうです。
ここはキャンプ場にもなっています。
平和な島の日常~
島ではあちこちで猫が日向ぼっこを楽しんでいます。
待合所のすぐ裏の漁師さんち
色鮮やかな漁網のお手入れをされていました。
可愛がられています♡♡♡
青島では、漁網を破るネズミ対策のために
猫が重宝され、可愛がられていたようです。
昼便の船が到着!
昼便の船がやってきました。
猫目当ての観光客たちがたくさん来られました。
昼便での滞在時間は約一時間
来訪者たちは猫に向かってまっしぐら。
猫たちは、猫たちのペースで島の時間をのんびり過ごしております。
誰もがみんな穏やかに島の時間を楽しんでいるようです。
帰りの便の船には、
捕獲された避妊手術を受けていない猫たちが乗っていました。
先日行われた一斉手術に取り残した猫たちです。
本土で手術を受けたのちに島に戻ってくる予定です。
人の暮らしがあって猫たちがいる
長浜港に着いた船に、ホースで島に運ぶ水を貯めていました。
青島では未だに船で水を運んでいるのですね。
島に渡る際には、水を大切に使いましょう!
猫の島として有名になった島ですが
島に猫の世話をする人がいなくなったら、猫たちは生きていけません。
島の人と、猫たちが、おだやかに幸せに暮らせる日々が、
少しでも続くといいな~と思いました。
アクセス
●JR伊予長浜駅から長浜港まで徒歩5分
●長浜港から定期船「あおしま」で渡船
北条港~安居島港(所要時間:35分/料金700円・往復1400円)
※乗船券は往路の船内で往復分購入することになります。
青島に行く前には必ずこちらをご覧ください→定期船「あおしま」
島民の迷惑にならないようにマナーを守りましょう!
written by おかちゃん