黒島(くろしま)
岩国港の南南東23キロの沖合にポツポツ浮かぶ島の中の一つ
周囲4キロの小さな島。
岩国・新港から船に乗ります。
レトロでかわいいターミナルビル♡
広い駐車場もありますよ。
黒島を経由する柱島行きの高速船に乗ります。
キラキラ光る海の上をすべるように進む船に乗ること37分
黒島に到着!
桟橋が近代的で立派です!
さあ、島を歩きます!
島散策
桟橋のすぐ目の前に切符売り場がありました。
中に貼ってある掲示物には
月一回の定期診療のお知らせや
農協の出張サービスなどの情報が貼ってありました。
柱島に農協や診療所があり、
柱島から定期的に黒島・端島に出張サービスがある、という感じで、
船でつながっている柱島・黒島・端島が生活圏になっているんですね~。
現在人口は10人ちょっと。
島にはお店も、病院も、自動販売機もありません。
静かに凪いだ漁港の向こう、集落の端っこには集会所があり、
その向こうには荒神社があります。
もともと離れていた島が埋め立てて陸続きになったようです。
このあたりの海の景色が、とってもきれーーい♡
お地蔵様。
坂を上ってゆきます
まっすぐに伸びる坂道の両側に家々が並んでいます。
坂に沿って、石垣が組まれ、家々が建っています。
薪風呂です!!現役っぽい感じ!
暮らしのたたずまいがなんだか素敵♡
トタン看板に萌える♡
ああ、この降りていく感じも面白い!
地下室ってことになるのかな?
入口の手作り竹ぼうきがかわいいなあ♡
迷路のような高低差、立体感がたまらない島です。
木立の美しい山道に入ってみます。
!!!!先ほどの竹ぼうきが数メートルおきに置かれています!!
道行く道がきれいなのは、島の方がこまめにお掃除をされているからなのですね!
側溝にはカニ!
山道を抜けるときれいに手入れされた畑がありました。
さらにその先には樫山に登る道があるみたいでしたが、
草を分け入って進む勇気はなかったので断念。
山の中には戦時中の石造建築があるようなのですが、
今回はあきらめることにしました。
集落を散策
山を下り、集落を散策します。
黒島の集落は島の東の斜面に密集していて、
階段が多いです。
迷路のような、いろんな石段が面白い!
気になるレンガの遺構は
かつてのイリコ工場跡なのだそう!
黒島周辺海域は好漁場で、
かつては漁業でとても賑わっていたのだと、
九州からお嫁に来たという方が話してくださいました。
数時間の漁でも十分に食べていくことができたそうです。
なるほど、蔵のある立派な家があったり、
とても裕福で漁業で潤っていた島だったんだろうなあと思いました。
三島神社の入り口横には「開島150年記念碑」がありました。
かつては柱島住民の牛の放牧に使われていた島だったみたいですが、
江戸時代、天保元年に16人の柱島住民が移住し、開拓された島なのだそうです。
神社もきれいに掃除されています。
どこを歩いていても気持ちがいい!
そして、あちこちの石垣に萌える♡
神社のふもとには慰霊碑があります。
昭和19年に黒島島民によって戦闘機「黒島号」を献納したという話も
勇ましいけど、切ない歴史です。
瀬戸内の島には戦時遺跡が残っている島がいくつかありますが、
その分、戦争は身近にあったのかもしれません。
こちらは供養塔。昭和20年、終戦の直前にあった空襲で
多くの島の小学生が亡くなられたそうです。
島でお話しした方は、当時小学生だったけど、
山に燃料を取りに行っていて、空襲を免れたそうです。
こんな小さな島にも空襲があり、尊い命が犠牲になったことに、おどろき悲しくなりました。
黒島小中学校は、三島神社の向こう、集落の南の端にがありました。
中学校は平成5年、小学校は平成6年から休校になっています。
暮れていく空に
夕暮れが近づき、風が少し涼しくなったころ、
どこからともなくおばあちゃんが3人集まってきて、
夕涼みしながらの井戸端会議が始まりました。
そこに漁を終えた漁船が、港に帰ってきました。
そろそろ帰りの船がやってきます。
平和な島の夕暮れに感謝して、島をあとにしました。
アクセス
●岩国新港から岩国柱島海運株式会社・高速船「すいせい」一日3往復
(所要時間37分 料金1480円)
時刻表→岩国柱島海運株式会社HP
written by おかちゃん